私のような慢性蕁麻疹持ちの人を含め、アトピーなど皮膚トラブルをお持ちの方は、「甘いものを控えなさい」と言われたり、また腸活関連の本なんかを読んでも、「甘いものはダメ!」みたいに書かれていたりすることがあると思います。
甘いものをガマンするって、甘いもの大好きな人にとってはツラすぎますよね。
砂糖をはじめ、甘味料はいろいろあるけど、どんな甘味料がダメで、どんな甘味料ならいいのか?
でも、そもそもなんで甘いものは摂らない方がいいのか?
今日は、甘味料についてまとめてみたいと思います。
栄養療法を行う上でNGと言われた甘味料
栄養療法を始めた時に、グルテンフリー、カゼインフリーとともに、最初にクリニックの先生から言い渡された『シュガーフリー(砂糖の制限)』。
ひと口に「砂糖」と言ってもいろいろありますが、私が控えるように指示された「砂糖」について挙げてみたいと思います。
精製された砂糖
精製された砂糖とは、いわゆる白砂糖のことですが、それも含め、以下のようなものを避けるようにと言われました。
白砂糖(上白糖)・グラニュー糖
白砂糖(上白糖)は、料理やお菓子を作る際によく使いますね。
グラニュー糖は、白砂糖よりさらにショ糖の純度が高く、サラサラしているのが特徴。
三温糖
少し茶色い色をしているので、いかにもミネラルが残っていそうな感じがしますが、これは糖液をさらに煮詰めたために出来た色。なので、コクはあります。
果糖ブドウ糖液糖
これも液状タイプの砂糖になります。
異性化液糖と言われるもので、甘味度の比較では砂糖より安価のため、食品に広く使われています。砂糖よりもさらに、血糖値が急激に上がりやすい。
人工甘味料
人工甘味料は、食品の他、清涼飲料水、炭酸飲料、健康飲料(トクホ)、スポーツドリンクなど、多くの飲料にも使われています。
入っていないものを見つける方が難しいくらいですが、商品の裏の表示を見て、出来るだけ避けるようにしたいですね。
アスパルテーム
砂糖の200倍の甘さがあり、ヨーグルト、お菓子類、かまぼこ、飲料水など、多くの食品に使われている。
よくカフェなどで、コーヒー紅茶用にテーブルに置いてあることも。
アセスルファムK(カリウム)
加熱に強い甘味料。清涼飲料水、アイスクリーム、タレ類、漬物、果実酒など、多くの食品に使われている。
スクラロース
砂糖の約600倍の甘さ。ガムやお菓子、ジャム、清涼飲料水、果実酒など多くの食品に使われている。
フライなどの加熱で変化し、変化した物質の安全性が問題とされる。
ちなみに人工甘味料は、まだまだ他にもたくさんあります。
私の指示書の中には、人工甘味料の中からピックアップして上の3点が載せてありましたが、もうひとつ下に付け加えておきます。(安全性に問題ありと本に記載されていたので。)
サッカリン (サッカリンNa、サッカリンCa)
サッカリンは砂糖の200~500倍の甘さで水に溶けにくいため、チューインガムに限り使用。
水によく溶けるようにしたサッカリンNa、サッカリンCaは、菓子類、漬物、アイスクリーム、清涼飲料水などに使用。
※以上、果糖ブドウ糖液糖から人工甘味料まで、『食品添加物用語の基礎知識 第三版』参照
加工品、総菜、外食にも注意!
家で料理を作る場合は、なるべく上記の精製された砂糖や人工甘味料を避けるといったことは可能ですが、スーパーの総菜や加工品、外食となるとなかなか難しいですよね。
甘い味がしていそうな、例えばタレがついているものなどを、出来るだけ避けるなどした方がよさそうです。
なぜ甘いものを制限しないといけないのか?
慢性蕁麻疹やアレルギーなど、皮膚トラブルがある人が、甘いものを制限しなさいとよく言われるのはなぜなのか?
それは、以下のような理由があるから。
腸内環境の悪化
甘いものは、お腹の悪玉菌やカンジダ菌の格好のエサになるため、これらの菌を増やして腸内環境を悪化させると言われています。
また、甘い食べ物は、お菓子など、小麦や乳製品が一緒に含まれていることも多く、小麦の中のグルテンや乳製品の中のカゼインも、未消化の高分子状態のまま小腸に入ることで炎症を起こし、腸壁のタイトジャンクションと呼ばれる細胞のつなぎ目を緩ませると言われています。
そのため、本来腸内にあるべき細菌や食べ物が血液中に流れてしまうことで、アトピーや蕁麻疹などのアレルギーや、その他さまざまな症状を引き起こしてしまいます。
それがいわゆる『リーキーガット症候群(腸もれ)』と言われる状態ですね。
血糖値の乱高下
また、甘いものは、血糖値の急上昇を起こします。
そうすると、膵臓からのホルモン、インスリンによって今度は血糖値か急下降。
いわゆる血糖値の乱高下が起こり、副腎から出るストレスホルモンも分泌が過多になり、『副腎疲労』という状態に。
なにか体に不調がある場合、これは慢性蕁麻疹に限らずですが、栄養療法では血糖値を安定させるというのは不調を治す上での大前提。
そのためにも、甘いもの(血糖値を急激に上げるもの)は避けた方が良いということです。
慢性的な栄養不足
糖をエネルギーに変える時に必要なビタミンB1などは、甘いものを過剰に摂ることによって、たくさん使われてしまいます。
また、甘いものでお腹がふくれてしまうと、カロリーは足りていても、皮膚状態の改善に必要なビタミンやミネラル(ビタミンA、B群、C、E、亜鉛、鉄)などの必要な栄養素が常に不足してしまうことになります。

以上のようなことから、慢性蕁麻疹など、皮膚トラブルを抱えている方には、甘いものを出来るだけ控えるように、特に精製させた砂糖や人工甘味料は、避けた方がいいということなんですね。
だけど、毎日口にするものに、まったく甘みがないというのはありえませんよね。
少しは欲しい。でないと人生ツラくなる!
ということで、こんな甘味料なら摂ってもいいですよっていう、指示書に書かれていた甘味料をご紹介します。
白砂糖・人工甘味料のかわりとなる甘味料
もちろん、摂り過ぎは良くないけど、少しなら摂っていいよっていう甘味料です。
羅漢果(ラカンカ)
中国、桂林原産のウリ科の果実で、実から抽出した甘み成分で、甘さは砂糖と同じくらい。
一緒に含まれているエリスリトールは、デンプンを原料とした発酵甘味料なんだとか。
よくスーパーでは見かけたことがあったけど、これまで買ったことはなかったのですが、栄養療法を始めてから買うようになりました。
煮物など、少し甘さが欲しいときに加えたり、私は飲まないけど、夫がコーヒーや紅茶を飲む時に使っています。


ココナッツシュガー
ココナッツシュガーは、まだ実は買ったことがないので、どんなものか知らないのですが、ミネラルが含まれているのと、GI値も低い(血糖値が急激にあがりにくい)とのことです。
味や香りがどんなだか気になるので、今ある羅漢果がなくなったら買ってみようと思います。
てんさい糖
てんさい糖は、かなり前から家に常備しています。
以前、白砂糖は体に良くないなんて言われ出した頃から、てんさい糖に変えていたので、てんさい糖歴は長いです。
てんさいは、「ビート」「砂糖大根」とも呼ばれ、北海道のみで栽培されているそう。
ミネラルや、またてんさいに含まれる天然のオリゴ糖も、腸のはたらきに良さそうです。
こちらも、ココナッツシュガーと同様、GI値が低い甘味料です。


ハチミツ(非加熱)
ハチミツは、夜間の低血糖予防のために、寝る前にひとさじ摂るようにと言われたくらいなので、ハチミツもOk。
ただし、非加熱で出来るだけオーガニックのものをと言われたので、iHerb(アイハーブ)で買うようになりました。

本みりん
以前は、値段の安い「みりん風調味料」をよく買っていましたが、今は指示により本みりんを使っています。
これはいつも行く近くのスーパーで売っているもの。
オリゴ糖が入ってるみたい。


以上、砂糖の代替品となる甘味料をご紹介しました。
私の指示書には書いてなかったのですが、ミネラルが含まれているという点では、黒砂糖も少しならいいんじゃないかと思います。
お腹にカンジダ(カビ)が増殖している人、カンジダ除菌中の人は注意!
砂糖の代わりに摂っても良い甘味料をいくつかご紹介しましたが、お腹にカンジダ(カビ)が増殖している人、また現在カンジダの除菌をしている最中の人は要注意!なんです。
甘いものをエサにしているというカンジダ菌を増殖させないためですね。
摂っても良いとご紹介した甘味料も、使う量はごく少量にと書いてありました。
ちなみに、カンジダがお腹で増殖しているかどうかというのは、栄養療法を行うクリニックなどで、「有機酸検査(尿検査)」や「総合便検査」といった検査をすることでわかります。
私は半年前に両方の検査をやり、幸いカンジダに関しては大丈夫と言われました。
最近は、検査キットなどもあるようですね。
気になる方は、一度調べてみられると良いと思います。
カンジダがいるにしろいないにしろ、どちらにしても、甘いものは出来るだけ控えめにした方がいいですよね。
以前はガンガン、チョコレートだの生クリーム系のプチスイーツだの菓子パンだの、しょっちゅう食べてた私ですが、今はすっかり、白砂糖系のおやつはガマン出来るようになりました。
慢性蕁麻疹やアトピーなど、皮膚トラブルのある方、ぜひ甘味料から変えてみてくださいね。